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カナダの介護・福祉制度
公開 最終更新
カナダは2024年時点で人口3,974万人、 そのうち65歳以上が19.8%、75歳以上が8.7%を占めます。
カナダ保健法は、介護を対象にしていない
カナダの医療は公費で賄われ、窓口で払わないことがよく知られています。 その根拠であるカナダ保健法が対象にしているのは、 病院で受ける医療と医師の診療です。 長期の介護と在宅ケアは、この法律の外にあります。 つまり全国一律の保障はなく、 どこまで公費で見るかは州と準州がそれぞれ決めます。 医療は国の制度、介護は州の制度、という切り分けです。
州ごとに、負担も待機も違う
介護施設に入る場合、ケアにあたる部分は公費で持ち、 住まいと食事にあたる部分は入居者が払うのが一般的な形です。 その額と減免の基準は州によって異なります。 在宅ケアも州ごとに配分され、 受けられる時間数や待機の長さに差があります。 引っ越すと制度が変わるため、 高齢期に州をまたいで移る人には分かりにくい仕組みになっています。
感染症が、施設の弱さを露わにした
2020年からの感染症の流行で、 死亡が長期介護施設に集中したことが大きな衝撃になりました。 人員の不足、複数の施設を掛け持ちする働き方、 古い建物での多床室が、被害を広げた要因として挙げられました。 これを受けて全国共通の施設ケアの基準がまとめられましたが、 法的な強制力はなく、採用するかどうかは州に委ねられています。
家族介護者への手当ては税制で
家族が介護する場合の支援は、現金給付よりも税の控除という形が中心です。 扶養と介護にかかる負担を所得から差し引く仕組みがあり、 就労保険からは重い病気の家族を看取る期間の休業給付が出ます。 地域によっては家族介護者に直接支払う制度もありますが、 これも州ごとの取り組みで、全国の制度ではありません。
- Canada Health Act(カナダ保健法)/カナダ司法省 法令データベース(英語)
- Long-term care/カナダ保健情報研究所 CIHI(英語)
この国の人口と寿命
日本と比べる
| 項目 | カナダ | 日本 |
|---|---|---|
| 65歳以上の割合 | 19.8% | 29.8% |
| 75歳以上の割合 | 8.7% | 17.2% |
| 平均寿命 | 82.7歳 | 84.9歳 |
| 65歳時点の平均余命 | 21.4年 | 22.6年 |
日本は、介護にかかるお金を保険でまかなう国です。40歳になった月から全員が保険料を払い、65歳以上になると原因を問わず、40歳から64歳までは老化にともなう決められた病気にあたるときに使えます。運営しているのは市町村と特別区で、国ではありません。
使ったサービスの費用のうち、本人が払うのは原則1割です(所得が高い人は2割・3割)。残りは保険から出ます。介護そのものを現金で受け取るしくみは無く、給付されるのはサービスです。
日本の介護制度の解説は、姉妹サイト「介護の窓口」にあります。どちらも株式会社京谷商会が運営しています。
- 世界の介護制度と日本の違い/保険でまかなう国・税でまかなう国・自助を軸にする国の分かれ方
- 介護保険とは?/日本の介護保険のしくみ。誰が払い、誰が使えるか
- 介護保険の自己負担割合/1割・2割・3割の分かれ目と、上限のしくみ
ほかの国の介護・福祉制度
このページは国連加盟193か国ぶんあります。カナダに近いところから並べました。「未」が付いている国は、まだその国の言葉の一次資料にあたれていないので、 制度の本文がありません。
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- United Nations, World Population Prospects 2024(国連経済社会局人口部。中位推計)
- 介護保険法(平成九年法律第百二十三号)(デジタル庁 e-Gov 法令検索。第3条・第9条・第41条)