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スイスの介護・福祉制度

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スイスは2024年時点で人口892万人、 そのうち65歳以上が20.0%、75歳以上が10.0%を占めます。

介護保険はない。費用を3つに割る

スイスには介護のための保険がありません。 そのかわり、かかった費用を「看護」「介助」「宿泊」の3つに分けて、 それぞれ払い手を変えるという処理をします。 医療保険が持つのは看護の部分だけで、しかも定額です。 入浴や着替えの介助、掃除や食事の用意、そして施設の宿泊費は、 医療保険の外に置かれます。

残りは、本人と州と自治体で分け合う

医療保険が払わない部分は、まず本人が払います。 払いきれない場合には、州(カントン)と自治体が補います。 年金だけでは足りない人には補足給付(Ergänzungsleistungen)があり、 施設の費用の相当部分をここが引き受けます。 補足給付は生活保護ではなく年金制度の一部という位置づけで、 受けることに引け目を感じさせない設計になっています。

無力手当という現金

日常生活の基本的な動作に継続的な介助が必要な人には、 年金保険から無力手当(Hilflosenentschädigung)が支払われます。 必要の程度によって軽度、中度、重度の3段階があり、 所得や資産は問われません。 在宅で暮らす人には介助の費用に充てる追加の給付もあり、 施設ではなく自宅で暮らし続ける方向を後押ししています。

26のカントンで、26通り

訪問看護や訪問介護(Spitex)と施設の整備は州と自治体の仕事です。 補助の額も、自己負担の上限も、施設の料金体系も州ごとに決まります。 連邦が定めるのは医療保険の看護給付と年金保険の手当までで、 そこから先は州の裁量です。 家族が介護のために働く時間を減らした場合には、 年金の計算上そのぶんを補う加算(Betreuungsgutschriften)が用意されています。

この記述の出どころ
  1. Invalidenversicherung(障害保険の給付)/スイス AHV/IV 情報センター(ドイツ語)
  2. Gesetze und Verordnungen(法令)/スイス連邦社会保険庁 BSV(ドイツ語)

この国の人口と寿命

65歳以上の割合20.0%
75歳以上の割合10.0%
平均寿命84.1
65歳時点の平均余命21.7

スイスの年齢別人口スイスの平均寿命

日本と比べる

項目スイス日本
65歳以上の割合20.0%29.8%
75歳以上の割合10.0%17.2%
平均寿命84.1歳84.9歳
65歳時点の平均余命21.7年22.6年
国連人口部 World Population Prospects 2024(中位推計)より

日本は、介護にかかるお金を保険でまかなう国です。40歳になった月から全員が保険料を払い、65歳以上になると原因を問わず、40歳から64歳までは老化にともなう決められた病気にあたるときに使えます。運営しているのは市町村と特別区で、国ではありません。

使ったサービスの費用のうち、本人が払うのは原則1割です(所得が高い人は2割・3割)。残りは保険から出ます。介護そのものを現金で受け取るしくみは無く、給付されるのはサービスです。

日本の制度をもっと詳しく
日本の介護制度の解説は、姉妹サイト「介護の窓口」にあります。どちらも株式会社京谷商会が運営しています。

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出典
  1. United Nations, World Population Prospects 2024(国連経済社会局人口部。中位推計)
  2. 介護保険法(平成九年法律第百二十三号)(デジタル庁 e-Gov 法令検索。第3条・第9条・第41条)