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ノルウェーの介護・福祉制度
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ノルウェーは2024年時点で人口558万人、 そのうち65歳以上が18.8%、75歳以上が8.9%を占めます。
保険ではなく、自治体の義務として
ノルウェーの介護に保険料はありません。 財源は税で、責任を負うのは自治体(kommune)です。 2011年の保健ケアサービス法が、 自治体は住民に必要な保健とケアのサービスを提供しなければならない、と定めています。 法律は「どのサービスを」ではなく「必要を満たすこと」を義務にしています。 どんな形で満たすかは自治体が決めるため、 提供の中身は自治体によって違い、そこが批判の的にもなります。
申し込むと、自治体が決める
支援がほしい人は自治体に申請します。 自治体の担当者が本人の状態と暮らしを見て、 訪問看護、家事の援助、通所、住まいの改修、 そして施設への入所までを個別に決定します。 決定には不服を申し立てる道が用意されていて、 県知事のもとで審査されます。 必要を満たしていないと判断されれば決定が覆ります。
本人が采配する介助(BPA)
重い介助を継続的に必要とする人には、 介助者を自分で選び、いつどう働いてもらうかを自分で決める形(BPA)が 2015年から権利として認められています。 一定の時間数を超える必要があることなどの条件はありますが、 自治体の裁量ではなく請求できる権利にした点が大きな変化でした。 家族が介護する場合には、自治体が介護報酬(omsorgsstønad)を払うことができます。 額と有無は自治体の判断によります。
住まいとケアを切り離す
施設(sykehjem)に集めるのではなく、 自宅か、ケア付きの住宅(omsorgsbolig)で暮らし続けられるようにする方向が 長く政策の柱になっています。 ケア付き住宅は住まいであり、そこに在宅サービスが入る形を取ります。 自己負担は所得に応じて上限が決められ、 在宅サービスの負担は低く抑えられています。 施設に入る場合は年金などの収入から一定の割合を払う形です。
- Lov om kommunale helse- og omsorgstjenester(保健ケアサービス法)/ノルウェー法令データベース Lovdata(ノルウェー語)
- Hjelpetilbud i kommunene(自治体の支援)/ノルウェー保健当局 Helsenorge(ノルウェー語)
- Helse og omsorg/ノルウェー政府(ノルウェー語)
この国の人口と寿命
日本と比べる
| 項目 | ノルウェー | 日本 |
|---|---|---|
| 65歳以上の割合 | 18.8% | 29.8% |
| 75歳以上の割合 | 8.9% | 17.2% |
| 平均寿命 | 83.5歳 | 84.9歳 |
| 65歳時点の平均余命 | 21.1年 | 22.6年 |
日本は、介護にかかるお金を保険でまかなう国です。40歳になった月から全員が保険料を払い、65歳以上になると原因を問わず、40歳から64歳までは老化にともなう決められた病気にあたるときに使えます。運営しているのは市町村と特別区で、国ではありません。
使ったサービスの費用のうち、本人が払うのは原則1割です(所得が高い人は2割・3割)。残りは保険から出ます。介護そのものを現金で受け取るしくみは無く、給付されるのはサービスです。
日本の介護制度の解説は、姉妹サイト「介護の窓口」にあります。どちらも株式会社京谷商会が運営しています。
- 世界の介護制度と日本の違い/保険でまかなう国・税でまかなう国・自助を軸にする国の分かれ方
- 介護保険とは?/日本の介護保険のしくみ。誰が払い、誰が使えるか
- 介護保険の自己負担割合/1割・2割・3割の分かれ目と、上限のしくみ
ほかの国の介護・福祉制度
このページは国連加盟193か国ぶんあります。ノルウェーに近いところから並べました。「未」が付いている国は、まだその国の言葉の一次資料にあたれていないので、 制度の本文がありません。
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- United Nations, World Population Prospects 2024(国連経済社会局人口部。中位推計)
- 介護保険法(平成九年法律第百二十三号)(デジタル庁 e-Gov 法令検索。第3条・第9条・第41条)