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ミャンマーの介護・福祉制度
公開 最終更新
ミャンマーは2024年時点で人口5,450万人、 そのうち65歳以上が7.3%、75歳以上が2.0%を占めます。
二〇一二年社会保障法と七つの基金
ミャンマーの社会保障は、 二〇一二年社会保障法 (連邦議会法第十五号、一三七四年ワーカウン月上弦十四日、 西暦二〇一二年八月三十一日)が土台です。 第一五条が、 社会保障基金を七つに分けています。 保健・社会ケア基金、 家族支援基金、 労働不能給付と老齢退職給付と遺族給付のための基金、 失業給付基金、 第一三条によって強制加入とされた制度のための基金、 任意加入の基金、 そして社会保障住宅計画基金です。 このうち強制加入で保険料を納めるのは、 保健・社会ケア基金、 労働不能・老齢・遺族の基金、 失業給付基金、 強制加入とされた制度の基金の四つです。 家族支援基金だけは別に保険料を定めず、 保健・社会ケア基金から 定められた割合で振り替えると決められています。
誰が入り、いつまで納めるか
第一六条が強制加入の雇用主を挙げています。 事業所の雇用主、 第一一条で定める人数以上を雇う事業所の雇用主、 無給の実習生や訓練生を置く雇用主です。 雇用主に扶養されている配偶者・子・親を除けば、 親族であっても労働者の人数に数えます。 加入の前には健康診断を受けます。 第二〇条は任意加入の道を開いています。 強制加入の対象にならない事業所の雇用主と労働者、 事業所で働いていない一般の人、 学生、 仕事から離れている人、 国外に出て働いている人や家事使用人、 自営業者、 共同で事業を営む人、 専門職、 農民です。 保険料は、 第三四条の退職年齢に達するまで納めます。 退職年齢に達しても働き続けている場合は、 働いているあいだは納め続けます。 労働者の負担分は、 雇用主が賃金から差し引いて 自分の負担分と一緒に納め、 納付にかかる費用も雇用主が持ちます。 滞納には第八八条の延滞金がかかります。
老齢退職給付の三段構え
第三五条が老齢退職給付を定めています。 納めた月数によって、 受け取れるものが三段階に分かれます。 百八十か月以上納めていれば、 保険料を納めていた期間の平均月賃金の十五倍を受け取れます。 本人の希望で、 分割でも一時金でも構いません。 百八十か月を超えて納めていた分については、 その期間に応じて上乗せされます。 十二か月以上百八十か月未満の場合は、 年金の形にはなりません。 雇用主が納めた保険料の四割と、 本人が納めた保険料を、 利息とともに受け取ります。 十二か月に満たない場合は、 本人が納めた分だけが一時金で戻ります。 第三四条は、 この給付を受けられる年齢を 労働大臣が社会保障機構と協議し、 連邦政府の承認を得て定めると書いています。 年齢そのものは法律の中にありません。 保険料の率も同じで、 第一七条が同じ手続きで告示に委ねています。
遺族給付と社会保障機構の施設
第三六条は、 労災以外の理由で、 退職年齢に達する前に被保険者が亡くなった場合を扱います。 本人があらかじめ指名していた人が遺族給付を受け取ります。 指名がなければ、 その人の賃金で暮らしていた人が、 配偶者、 配偶者がいなければ子、 配偶者も子もいなければ父母、 の順で受け取ります。 このとき雇用主が十二か月以上納めていた保険料の二割五分も、 利息とともに受け取れます。 出産の給付は、 直前の一年の平均賃金の七割です。 出産手当は、 子が一人なら平均月賃金の五割、 双子なら七割五分、 三つ子以上なら十割です。 自然災害で財産を失ったときは、 平均月賃金の四割が支援されます。 社会保障機構は、 労働者病院を三か所、 診療所を九十六か所、 伝統医療の診療所を一か所、 移動診療車を四台持っています。 二〇二五年度から二〇二六年度にかけて 被保険労働者十三万六千百三十人、 二〇二六年四月から七月までに 五万八千二百八十五人が巡回診療を受けました。
- ၂၀၁၂ ခုနှစ်၊ လူမှုဖူလုံရေးဥပဒေ(二〇一二年社会保障法)/ミャンマー連邦共和国 労働省(ビルマ語)
- Social Security Board(社会保障機構)/ミャンマー連邦共和国 労働省(英語)
- Laws and Regulations(法令一覧)/ミャンマー連邦共和国 労働省(英語)
この国の人口と寿命
日本と比べる
| 項目 | ミャンマー | 日本 |
|---|---|---|
| 65歳以上の割合 | 7.3% | 29.8% |
| 75歳以上の割合 | 2.0% | 17.2% |
| 平均寿命 | 67.1歳 | 84.9歳 |
| 65歳時点の平均余命 | 13.4年 | 22.6年 |
日本は、介護にかかるお金を保険でまかなう国です。40歳になった月から全員が保険料を払い、65歳以上になると原因を問わず、40歳から64歳までは老化にともなう決められた病気にあたるときに使えます。運営しているのは市町村と特別区で、国ではありません。
使ったサービスの費用のうち、本人が払うのは原則1割です(所得が高い人は2割・3割)。残りは保険から出ます。介護そのものを現金で受け取るしくみは無く、給付されるのはサービスです。
日本の介護制度の解説は、姉妹サイト「介護の窓口」にあります。どちらも株式会社京谷商会が運営しています。
- 世界の介護制度と日本の違い/保険でまかなう国・税でまかなう国・自助を軸にする国の分かれ方
- 介護保険とは?/日本の介護保険のしくみ。誰が払い、誰が使えるか
- 介護保険の自己負担割合/1割・2割・3割の分かれ目と、上限のしくみ
ほかの国の介護・福祉制度
このページは国連加盟193か国ぶんあります。ミャンマーに近いところから並べました。「未」が付いている国は、まだその国の言葉の一次資料にあたれていないので、 制度の本文がありません。
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- United Nations, World Population Prospects 2024(国連経済社会局人口部。中位推計)
- 介護保険法(平成九年法律第百二十三号)(デジタル庁 e-Gov 法令検索。第3条・第9条・第41条)