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モロッコの介護・福祉制度
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モロッコは2024年時点で人口3,808万人、 そのうち65歳以上が8.1%、75歳以上が2.4%を占めます。
退職基金と、四つに分かれた年金
モロッコの公務員の老後を支えているのは、 モロッコ退職基金(الصندوق المغربي للتقاعد)が運営する 民間人年金制度(نظام المعاشات المدنية)。 制度を作ったのは法律011.71号で、 1391年ズー・アルカイダ12日、つまり1971年12月30日に定められた。 所管はデジタル移行・行政改革省で、 軍人については同じ日付の法律013.71号が別の制度を置いている。 法律は年金を、こう言い切っている。 公務員または職員が正規に勤務を終えたとき、 あるいは障害を負ったときに支払われる金額であり、 本人が亡くなったあとは遺族と父母に移る。 そしてそれは、給与から差し引かれた額と、 国や地方公共団体や公施設が出した拠出の対価である。 差し引かれた額と拠出は退職基金へ払い込まれ、 基金がこの制度を運営する。 年金は四つに分かれる。退職年金、障害年金、 もとの年金権者について生じる遺族の年金、そして父母の年金。 公務員が他の機関へ出向しているあいだも、 その機関が基金に対して控除分と拠出分の債務を負う。 出向先が国の行政機関でも地方公共団体でも公施設でもない場合、 その全額が納められるまで年金の清算はできない。
権利が生まれるまでの年数
退職年金の権利は、法定の年齢に達する前でも生まれる。 条件は勤続の長さで、男性の公務員と職員は実勤務が24年以上、 女性の公務員と職員は18年以上。 勤続の年数をまったく問われない例外が一つあり、 障害を負ったために職を離れた人がそれにあたる。 障害が職務の遂行から生じたものであるかどうかは問わない。 年数を満たした人が実際に退職するには、 任命の権限を持つ当局の許可が要る。断られた場合は首相の許可による。 ただしこれには枠があって、予算に登録された職位の数の 15パーセントという年ごとの上限の中で認められる。 枠はそれぞれの職群ごとに決められ、より高い率にすることもできる。 実勤務が30年に達している人には、この枠の条件は求められない。 年金の権利に数えられる勤務は、18歳から始まる。 正規の職員としてでも、研修生としてでもよく、 兵役に就いていたあいだの勤務も含まれる。 王立軍隊で18歳から行った軍務、 外国の行政機関の常勤の職で行った文民の勤務のうち 国内の職群への統合と再格付けのために算入されたものも、 一定の条件のもとで数え直すことができる。
職務で負った障害の年金
制度の第二部は障害年金(راتب الزمانة)に充てられている。 対象になるのは、職務の遂行のなかで、あるいは職務を理由として 負った傷や病気による障害。 それだけではなく、公の利益のために行った行為の最中に負ったもの、 他人の命を救うために自らの命を危険にさらして負ったものも入る。 その傷や病気が職務のなかで悪化した場合も同じ扱いになる。 給付が出るには二つの条件がある。 一つは、障害の程度が25パーセントを下回らないこと。 もう一つは、その障害のために、任された職務を続けることが 決定的かつ絶対的にできなくなったこと。 これが法律の定める委員会で確かめられると、本人は職群から外れ、 一時的または恒久的な障害年金を受け取る。 出向している公務員や職員がこの障害年金を求められるのは、 出向先の職位がこの法律による退職年金の権利を与えるものである場合に限られる。
年金の額と、遺された人に渡るもの
早期の退職を促す自発的離職の制度で職を離れた公務員については、 年金の計算の仕方が法律に書かれている。 法定の退職年齢に達するまでの勤務年数には2.5パーセント、 法定の退職年齢に達したあとの年数には2パーセントの率を掛ける。 この率を掛ける相手は、年金のための控除を受けた最後の給与の要素で、 算入される勤務年数の数に応じて積み上げる。 年金には下限があり、月1,500ディルハムを下回らない。 ただしこの下限を使うには、社会保障の他の制度から与えられる 退職年金と重ねて受け取っていないことが条件になる。 年金権者が亡くなった場合には、この条件は当てはめない。 遺された人については第三部が定めている。 公務員や職員が亡くなったとき、その寡婦と子は遺族の年金を請求できる。 寡婦が受け取る額は、夫が亡くなった日に受けていた退職年金、 あるいは受け得たはずの退職年金の50パーセント。 夫が障害年金を受けていた場合は、その半分が上乗せされる。 寡婦が複数いるときは、この年金を等しい額に分けて渡す。 寡婦が再婚したり、亡くなったり、権利を失ったりしたときは、 その分が子どもたちのあいだで等しく分けられる。 寡婦の権利には二つの条件が付いている。婚姻が少なくとも2年続いたこと。 そして婚姻が、退職または夫の死亡の原因となった出来事より前に 結ばれていたこと。ただしその婚姻から子が一人でも生まれていれば、 期間はいっさい問われない。 子の年金を受け取れるのは、婚姻しておらず、21歳を超えていない子。 障害を抱えている子については、年齢の上限をいっさい当てはめない。
- 法律011.71号 民間人年金制度を創設する法律(1971年12月30日)/モロッコ デジタル移行・行政改革省(アラビア語)
- 法律013.71号 軍人退職年金制度を創設する法律(1971年12月30日)/モロッコ デジタル移行・行政改革省(アラビア語)
- 社会保障(الاحتياط الاجتماعي)/モロッコ デジタル移行・行政改革省(アラビア語)
- 法令データバンク(بنك المعطيات القانونية)/モロッコ デジタル移行・行政改革省(アラビア語)
- 年金の試算(مماثلة المعاش)/モロッコ デジタル移行・行政改革省(アラビア語)
- 法令テキスト(نصوص قانونية)/モロッコ デジタル移行・行政改革省(アラビア語)
この国の人口と寿命
日本と比べる
| 項目 | モロッコ | 日本 |
|---|---|---|
| 65歳以上の割合 | 8.1% | 29.8% |
| 75歳以上の割合 | 2.4% | 17.2% |
| 平均寿命 | 75.5歳 | 84.9歳 |
| 65歳時点の平均余命 | 16.1年 | 22.6年 |
日本は、介護にかかるお金を保険でまかなう国です。40歳になった月から全員が保険料を払い、65歳以上になると原因を問わず、40歳から64歳までは老化にともなう決められた病気にあたるときに使えます。運営しているのは市町村と特別区で、国ではありません。
使ったサービスの費用のうち、本人が払うのは原則1割です(所得が高い人は2割・3割)。残りは保険から出ます。介護そのものを現金で受け取るしくみは無く、給付されるのはサービスです。
日本の介護制度の解説は、姉妹サイト「介護の窓口」にあります。どちらも株式会社京谷商会が運営しています。
- 世界の介護制度と日本の違い/保険でまかなう国・税でまかなう国・自助を軸にする国の分かれ方
- 介護保険とは?/日本の介護保険のしくみ。誰が払い、誰が使えるか
- 介護保険の自己負担割合/1割・2割・3割の分かれ目と、上限のしくみ
ほかの国の介護・福祉制度
このページは国連加盟193か国ぶんあります。モロッコに近いところから並べました。「未」が付いている国は、まだその国の言葉の一次資料にあたれていないので、 制度の本文がありません。
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ヨーロッパ43か国
北アメリカ2か国
- United Nations, World Population Prospects 2024(国連経済社会局人口部。中位推計)
- 介護保険法(平成九年法律第百二十三号)(デジタル庁 e-Gov 法令検索。第3条・第9条・第41条)