ゼロトゥワン

ゼロトゥワン国から探すコンゴ共和国 / 介護・福祉制度

コンゴ共和国の介護・福祉制度

公開  最終更新

コンゴ共和国は2024年時点で人口633万人、 そのうち65歳以上が3.0%、75歳以上が0.8%を占めます。

皆保険の器を作った三つの法律

コンゴ共和国の社会保障は、 三つの法律が重なってできています。 土台は2011年7月15日の法律31-2011で、 社会保障制度そのものを作りました。 その上に2014年6月27日の法律37-2014が乗り、 国民皆医療保険(régime d'assurance maladie universelle)を作ります。 どちらも2023年に改正されました。 法律31-2011は2023年5月27日の法律14-2023で、 法律37-2014は2023年5月10日の法律12-2023で、 それぞれ中身を書き換えられています。 三つ目が2023年5月27日の法律19-2023です。 この法律が国民皆医療保険基金(CAMU)を作りました。 基金は特別公施設という位置づけで、 法人格と固有の地位、 そして行財政上の自治を持ちます。 本部はブラザヴィルに置かれ、 社会保障を担当する大臣の監督下にあります。 加入者が受けた医療の費用を負担するのが、 この基金の仕事です。

保険料は誰がいくら払うか

保険料の率は、 2024年3月27日の政令2024-133が決めています。 法律19-2023の第16条を実施するための政令です。 公私を問わず雇用主は、 支払った賃金の総額に対して4.55パーセント。 公私を問わず被用者は、 自分の総賃金の2.27パーセント。 年金を受け取っている人も、 老齢年金や障害年金の2.27パーセントを払います。 自営業者と自由業の人は、 社会保障担当大臣の省令が定める算定基礎の3.79パーセントです。 賃金という形を持たない人には、 定額が決められています。 学生は年額11,764CFAフラン。 脆弱層と位置づけられた人は年額3,529CFAフランで、 こちらは国が補助します。 自営業者の算定基礎は、 2024年12月30日の省令31253号が職種ごとに並べています。 市場の売り子や小さな食堂は190,000CFAフランで保険料は7,201CFAフラン。 畜産と野菜作りは200,000CFAフランで7,580CFAフラン。 キオスクや多目的サービスは210,000CFAフランで7,959CFAフラン。 鉄工、冷凍工、籠職人は220,000CFAフラン。 働き方ごとに基礎額を置いて、 そこから保険料を出す作りです。

給付が始まるまでの90日

加入すればすぐ使えるわけではありません。 2024年5月7日の政令2024-134が、 給付を受ける権利の開き方と閉じ方を決めています。 権利が開くのは二つの条件がそろったときです。 国民皆医療保険への加入と、 90日の待機期間を過ごすこと。 この二つを満たして初めて給付が始まります。 いったん開いた権利は、 保険料を定期的に納め続けることで保たれます。 納めていなければ権利は停止されます。 ただし追納して状況を正せば、 権利は自動的に戻ります。 止まったままにはなりません。 権利が完全に閉じるのは三つの場合です。 停止の原因を正さないまま置いたとき。 加入者の元配偶者は3か月、 亡くなった加入者の遺族は6か月という観察期間を超えたとき。 そして加入者自身が3か月を超えて無活動になったときです。 手続きの側にも同じ90日が出てきます。 雇用主は事業所を開いた日から90日以内に登録しなければなりません。 加入者の法的、経済的、社会的、地理的な状況が変わったときも、 90日以内に届け出ます。 保険証を失くしたときだけは30日以内で、 再発行までの間は30日有効の仮証明書が渡されます。

基金の守り方と、その外側

法律19-2023は、 基金のお金を守るための決まりを並べています。 保険料の債権を取り立てるとき、 基金には公権力の特権が認められます。 社会保険料の債権は、 賃金の債権のすぐ次の順位に置かれます。 基金の財産は差し押さえることができません。 運営の側にも縛りがあります。 監督官庁と理事会の間で目標協定を結び、 理事会と総局長の間で業績契約を結びます。 会計はCIPRESの基準に従います。 理事会は労使が同数で、 定数は14名以下、 任期は3年で1回だけ更新できます。 国は雇用主としては議決権を持ちますが、 公権力としては議決権を持ちません。 そして5年に1度以上、 数理計算を行うことが決められています。 医療保険の外側では、 2022年10月12日の政令2022-1859が、 国家社会セーフティネット計画を作りました。 保険料を払う仕組みに乗れない人を、 別の道で支えるための計画です。 働き終える年齢については、 2024年12月30日の法律48-2024が、 労働法典の適用を受ける労働者の退職年齢を定め、 2010年の法律22-2010を廃止しました。 政府一般事務局の法令索引にそう記されています。 ただし索引が示す官報の中身は別の省令で、 条文そのものは読めていません。

この記述の出どころ
  1. Journal officiel de la République du Congo n° 23-2023(法律19-2023 国民皆医療保険基金の設置)/コンゴ共和国 政府一般事務局(SGG)(フランス語)
  2. Journal officiel de la République du Congo n° 20-2024(政令2024-132から2024-134 加入・保険料率・給付権)/コンゴ共和国 政府一般事務局(SGG)(フランス語)
  3. Journal officiel de la République du Congo n° 06-2025(省令31253号 自営業者の算定基礎)/コンゴ共和国 政府一般事務局(SGG)(フランス語)
  4. Journal officiel de la République du Congo n° 49-2023(政令2023-1761 国民皆医療保険基金の定款)/コンゴ共和国 政府一般事務局(SGG)(フランス語)
  5. Journal officiel de la République du Congo n° 45-2022(政令2022-1859 国家社会セーフティネット計画)/コンゴ共和国 政府一般事務局(SGG)(フランス語)
  6. Recherche de textes officiels, thème Sécurité sociale(法令検索 社会保障の分野)/コンゴ共和国 政府一般事務局(SGG)(フランス語)

この国の人口と寿命

65歳以上の割合3.0%
75歳以上の割合0.8%
平均寿命66.0
65歳時点の平均余命13.2

コンゴ共和国の年齢別人口コンゴ共和国の平均寿命

日本と比べる

項目コンゴ共和国日本
65歳以上の割合3.0%29.8%
75歳以上の割合0.8%17.2%
平均寿命66.0歳84.9歳
65歳時点の平均余命13.2年22.6年
国連人口部 World Population Prospects 2024(中位推計)より

日本は、介護にかかるお金を保険でまかなう国です。40歳になった月から全員が保険料を払い、65歳以上になると原因を問わず、40歳から64歳までは老化にともなう決められた病気にあたるときに使えます。運営しているのは市町村と特別区で、国ではありません。

使ったサービスの費用のうち、本人が払うのは原則1割です(所得が高い人は2割・3割)。残りは保険から出ます。介護そのものを現金で受け取るしくみは無く、給付されるのはサービスです。

日本の制度をもっと詳しく
日本の介護制度の解説は、姉妹サイト「介護の窓口」にあります。どちらも株式会社京谷商会が運営しています。

ほかの国の介護・福祉制度

このページは国連加盟193か国ぶんあります。コンゴ共和国に近いところから並べました。「未」が付いている国は、まだその国の言葉の一次資料にあたれていないので、 制度の本文がありません。

中部アフリカ8か国

アフリカのほか45か国

ほかの地域も開く(139か国)

アジア47か国

アメリカ大陸33か国

オセアニア14か国

ヨーロッパ43か国

北アメリカ2か国

193か国の介護・福祉制度をまとめて見る

出典
  1. United Nations, World Population Prospects 2024(国連経済社会局人口部。中位推計)
  2. 介護保険法(平成九年法律第百二十三号)(デジタル庁 e-Gov 法令検索。第3条・第9条・第41条)