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ハンガリーの介護・福祉制度

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ハンガリーは2024年時点で人口968万人、 そのうち65歳以上が21.0%、75歳以上が9.0%を占めます。

福祉の骨格は一九九三年の法律

ハンガリーの福祉は、一九九三年に作られた社会行政と社会給付に関する法律が骨格です。 体制が変わった直後に、 それまでの仕組みを組み直して作られたもので、 その後三十年にわたって改正を重ねながら使われています。 この法律は、現金の給付と現物のサービスの両方を一本の法律に収めています。 高齢者だけを対象にした法律ではなく、 障害のある人、生活に困っている人、 子どものいる世帯への支援も同じ枠のなかにあります。 介護だけを切り出した保険はありません。 医療は社会保険で賄いますが、 日常の世話は福祉のサービスとして、 自治体と国の予算から出る仕組みになっています。

在宅の支えは自治体の義務

在宅の支援は自治体が置くことになっています。 訪問して身の回りの世話をするもの、食事を届けるもの、 緊急のときに通報できる装置を貸して駆けつけるもの、 昼のあいだ過ごせるクラブのような場、といった種類があります。 すべての自治体が全部を置くわけではありません。 人口の大きさによって、 最低限これは置かなければならないという線が変わる作りです。 小さな村では近隣の自治体と組んで置くことが多くなります。 利用するときは所得に応じた負担があり、 上限が政令で決められています。 サービスの量は地域差が大きく、 首都と地方の郡部では受けられる回数がかなり違います。

家族が介護すると手当が出る

永続的に世話が必要な人を家で介護している親族には、介護手当が出ます。 仕事を辞めて、あるいは仕事を減らして介護している人を想定した給付です。 額は法律で決めた基準額から算定され、 介護される人の状態が重いほど高くなります。 毎年見直されますが、最低賃金と比べるとかなり低く、 これだけで生活を組み立てるのは難しい水準です。 受け取っているあいだは働ける時間に上限があります。 介護に専念することを条件にした給付だからです。 その結果、介護を担う人が労働市場から長く離れ、 介護が終わったあとに戻りにくくなるという問題が指摘されています。

施設は所得に応じた自己負担

入所する施設は高齢者ホームと呼ばれ、 自治体、教会、非営利の団体が運営しています。 利用料は所得を見て決まります。 年金の一定割合を上限とする決まりが政令にあり、 それを超えて取ることはできません。 足りない分は親族が負担するか、公費が埋めます。 待機は長く、申し込んでから入れるまで年単位になることがあります。 在宅の支援が薄い地域ほど施設への申し込みが集まる、という重なりも起きています。 高齢化と若い世代の国外流出が同時に進んでいるため、 介護の担い手そのものが不足していることも背景にあります。

この記述の出どころ
  1. 1993. évi III. törvény(社会行政と社会給付に関する法律)/ハンガリー 国家法令集(Nemzeti Jogszabálytár)(ハンガリー語)
  2. Belügyminisztérium(内務省・福祉を所管)/ハンガリー政府(ハンガリー語)

この国の人口と寿命

65歳以上の割合21.0%
75歳以上の割合9.0%
平均寿命77.2
65歳時点の平均余命17.4

ハンガリーの年齢別人口ハンガリーの平均寿命

日本と比べる

項目ハンガリー日本
65歳以上の割合21.0%29.8%
75歳以上の割合9.0%17.2%
平均寿命77.2歳84.9歳
65歳時点の平均余命17.4年22.6年
国連人口部 World Population Prospects 2024(中位推計)より

日本は、介護にかかるお金を保険でまかなう国です。40歳になった月から全員が保険料を払い、65歳以上になると原因を問わず、40歳から64歳までは老化にともなう決められた病気にあたるときに使えます。運営しているのは市町村と特別区で、国ではありません。

使ったサービスの費用のうち、本人が払うのは原則1割です(所得が高い人は2割・3割)。残りは保険から出ます。介護そのものを現金で受け取るしくみは無く、給付されるのはサービスです。

日本の制度をもっと詳しく
日本の介護制度の解説は、姉妹サイト「介護の窓口」にあります。どちらも株式会社京谷商会が運営しています。

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出典
  1. United Nations, World Population Prospects 2024(国連経済社会局人口部。中位推計)
  2. 介護保険法(平成九年法律第百二十三号)(デジタル庁 e-Gov 法令検索。第3条・第9条・第41条)