中国の介護・福祉制度
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中国は2024年時点で人口14億1,932万人、 そのうち65歳以上が14.7%、75歳以上が5.1%を占めます。
長期介護保険は、まだ試している段階
中国は2016年から長期介護保険(长期护理保险)の試行を始めました。 一部の都市を指定し、そこで保険料の集め方、 必要度の判定、給付の中身を試すという進め方です。 のちに対象都市が追加され、今も試行が続いています。 つまり全国民を覆う介護保険はまだありません。 試行都市に住んでいるかどうかで、受けられる保障が変わります。
医療保険の基金から回している
試行都市の多くでは、独立した保険料を新たに徴収するのではなく、 既存の医療保険の基金から資金を回す形を取っています。 そのため財源の持続性が課題として指摘されています。 給付は施設での介護と在宅での介護の両方が対象になり、 現金ではなくサービスの費用の一部を保険が払う形が中心です。 判定の基準も都市ごとに違い、全国共通の物差しを作ることが次の段階の課題です。
在宅を軸に据える方針
政策としては、大多数が自宅で、 一部が地域の拠点で、少数が施設で暮らすという配分が目標に掲げられてきました。 施設を大量に建てるのではなく、 地域に日中の預かりや配食の拠点を置き、自宅での暮らしを支える方向です。 医療と介護を切れ目なくつなぐこと(医养结合)も繰り返し打ち出され、 病院と介護施設の連携や、施設内での医療サービスの提供が進められています。
一人っ子政策のあとに来る高齢化
中国の高齢化は、規模と速さの両方で前例がありません。 長く続いた一人っ子政策の結果、 働き盛りの1人が2人の親と4人の祖父母を支える構図が生じています。 家族が介護を担うという伝統的な前提が、人数の上で成り立たなくなりつつあります。 都市と農村の差も大きく、 農村では若い世代が都市へ出て高齢者だけが残る村が広がっています。 制度の整備は都市で先行しており、 農村をどう覆うかが最も重い課題になっています。
- 国家医疗保障局(国家医療保障局)/中華人民共和国 国家医療保障局(中国語)
- 中国政府网(政策文書)/中華人民共和国 中央人民政府(中国語)
- The State Council of the People's Republic of China/中華人民共和国 国務院(英語)
この国の人口と寿命
日本と比べる
| 項目 | 中国 | 日本 |
|---|---|---|
| 65歳以上の割合 | 14.7% | 29.8% |
| 75歳以上の割合 | 5.1% | 17.2% |
| 平均寿命 | 78.0歳 | 84.9歳 |
| 65歳時点の平均余命 | 17.7年 | 22.6年 |
日本は、介護にかかるお金を保険でまかなう国です。40歳になった月から全員が保険料を払い、65歳以上になると原因を問わず、40歳から64歳までは老化にともなう決められた病気にあたるときに使えます。運営しているのは市町村と特別区で、国ではありません。
使ったサービスの費用のうち、本人が払うのは原則1割です(所得が高い人は2割・3割)。残りは保険から出ます。介護そのものを現金で受け取るしくみは無く、給付されるのはサービスです。
日本の介護制度の解説は、姉妹サイト「介護の窓口」にあります。どちらも株式会社京谷商会が運営しています。
- 世界の介護制度と日本の違い/保険でまかなう国・税でまかなう国・自助を軸にする国の分かれ方
- 介護保険とは?/日本の介護保険のしくみ。誰が払い、誰が使えるか
- 介護保険の自己負担割合/1割・2割・3割の分かれ目と、上限のしくみ
ほかの国の介護・福祉制度
このページは国連加盟193か国ぶんあります。中国に近いところから並べました。「未」が付いている国は、まだその国の言葉の一次資料にあたれていないので、 制度の本文がありません。
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- United Nations, World Population Prospects 2024(国連経済社会局人口部。中位推計)
- 介護保険法(平成九年法律第百二十三号)(デジタル庁 e-Gov 法令検索。第3条・第9条・第41条)