日本の介護・福祉制度
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日本は2024年時点で人口1億2,375万人、 そのうち65歳以上が29.8%、75歳以上が17.2%を占めます。
公的な介護保険が、家族の手から社会へ移した
日本の介護は2000年に始まった介護保険で大きく形が変わりました。それまで高齢者の世話は家族が担うものとされ、 行政が関わるのは身寄りのない人や生活に困っている人に限られていました。介護保険はこれを、 保険料を出し合って誰でも使えるしくみに置き換えました。 保険を運営するのは市町村です。40歳になった時点で全員が加入し、保険料を払い始めます。 65歳以上は第1号被保険者として年金からの天引きなどで納め、40歳から64歳までは第2号被保険者として 医療保険の保険料と一緒に納めます。
要支援1から要介護5までの7段階
サービスを使うには、まず市町村に申請して要介護認定を受けます。調査員が自宅などを訪ねて心身の状態を聞き取り、 かかりつけの医師が意見書を書きます。その内容をコンピュータで一次判定にかけ、 保健や医療や福祉の専門家が集まる介護認定審査会が最終的に区分を決めます。 区分は軽いほうから要支援1、要支援2、要介護1から要介護5までの7つです。 区分ごとに1か月に使えるサービスの上限額が決まっていて、その範囲なら自己負担は原則1割で済みます。 所得が高い人は2割または3割です。上限を超えた分は全額が自己負担になります。
ケアマネジャーが計画を立てる
どのサービスをどれだけ使うかは、介護支援専門員(ケアマネジャー)が本人や家族と話し合って ケアプランにまとめます。要支援の人は地域包括支援センターが担当します。 利用者が事業所を自分で選べること、その選択を専門職が支えることが、このしくみの前提になっています。 使えるサービスは、自宅に来てもらう訪問介護や訪問看護、通って過ごす通所介護、 一時的に泊まる短期入所、そして特別養護老人ホームなどの施設に入る形まで幅があります。
現金は出ない、というのが日本の選択
日本の介護保険には、家族が介護したことに対して現金を払うしくみがありません。 給付はサービスという形でしか出ません。制度を作るときに、現金給付は女性が家庭に留まる圧力になり、 介護を社会で担うという目的から遠ざかるという判断が働きました。 ドイツのように現金給付を選べる国と、ここが最も大きく分かれます。 そのぶん、働きながら介護する人を支える手立ては労働法の側に置かれました。 対象家族1人につき通算93日まで3回に分けて取れる介護休業、年5日(対象家族が2人以上なら10日)の介護休暇が、 育児・介護休業法で定められています。
保険料と公費で半分ずつ
費用は、およそ半分を40歳以上が納める保険料で、残る半分を国と都道府県と市町村の公費でまかなっています。 3年ごとに計画を立て直し、そのたびに保険料の水準とサービスの単価を見直します。 高齢化が進むにつれて総費用は増え続けており、給付の範囲をどこまで保つか、 保険料をどこまで上げられるか、介護の担い手をどう確保するかが、見直しのたびに議論になっています。
- 厚生労働省 介護保険制度の概要/厚生労働省(日本語)
- e-Gov法令検索 介護保険法/総務省行政管理局(日本語)
この国の人口と寿命
日本の介護保険のしくみ・費用・サービスの選び方は、姉妹サイト「介護の窓口」に まとまっています。どちらも株式会社京谷商会が運営しています。
- 世界の介護制度と日本の違い/保険でまかなう国・税でまかなう国・自助を軸にする国の分かれ方
- 介護保険とは?/日本の介護保険のしくみ。誰が払い、誰が使えるか
- 介護保険の自己負担割合/1割・2割・3割の分かれ目と、上限のしくみ
ほかの国の介護・福祉制度
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- United Nations, World Population Prospects 2024(国連経済社会局人口部。中位推計)
- 介護保険法(平成九年法律第百二十三号)(デジタル庁 e-Gov 法令検索。第3条・第9条・第41条)