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パラオの介護・福祉制度

公開  最終更新

パラオは2024年時点で人口2万人、 そのうち65歳以上が11.4%、75歳以上が3.1%を占めます。

マキットの稼ぎに応じた社会扶助

パラオには、 制度の外で働く人のための社会扶助があります。 「マキット(makit)」と呼ばれる インフォーマルな稼ぎに対する仕組みです。 総収入が一万五千ドル以下のパラオ市民は、 保健人材省に申請すると、 マキットの総収入の四パーセント、 上限六百ドルを受け取れます。 給与から源泉徴収されている 正規の雇用にある人は対象になりません。 要件は二つです。 各課税年度のはじめに財務省へ登録すること。 そして四半期ごとに 歳入税務局長へ報告することです。 社会保障の給付や 公務員年金プランなどの退職所得を受けている人も、 この枠では対象になりません。

固定所得の人と子育ての補助

退職所得のある人には、 別の枠が用意されています。 社会保障の給付か パラオ公務員年金プランを受けていて、 総所得(マキットの収入と退職所得の合計)が 年一万五千ドル以下なら、 マキットの収入の四パーセント、 上限六百ドルを受け取れます。 こちらも保健人材省への申請です。 子育ての補助もあります。 総所得が一万五千ドル以下の世帯には、 子ども一人につき百ドルが支払われます。 子どもがパラオ市民であること、 パラオの社会保障番号を持っていること、 十八歳未満であること、 申請者が法的な監護権を持っていること、 年に六か月以上一緒に暮らしていること。 この五つが要件です。 問い合わせ先は、 歳入税務局が六八〇・四八八・三三〇三、 社会保障事務所が六八〇・四八八・一八二三と二四五七、 保健省が六八〇・四八八・二五五二です。

三億ドルの積み立て不足

社会保障と年金の制度そのものは、 持ちこたえられない状態にあると 政府が公に認めています。 二〇二六年七月二十二日の施政方針演説で、 大統領は 社会保障と年金の積み立て不足がおよそ三億ドルにのぼり、 このままでは基金が支払不能になると述べました。 そうなれば、 高齢者に対する約束も、 いま保険料を納めている若い世代への約束も 守れなくなるという言い方です。 演説では、 六十歳を超えてなお働き続けている人たちにも触れています。 夜勤の看護師、 教室に立つ教員、 郵便局長、 警察官。 新型コロナウイルスの時期にも 持ち場を離れなかった人たちへの謝辞が述べられました。

改革の三本柱と高齢者への手当て

政府が進めようとしている改革は三つです。 一つ目は、 退職年齢を段階的に六十五歳へ引き上げること。 二つ目は、 勤続年数の要件と保険料率を調整して、 基金が世代のあいだで公平に保たれるようにすること。 三つ目は、 給付の算定式を見直して、 最も弱い立場の人を守りながら 制度を長く続けられるようにすることです。 社会保障の法案は二〇二二年に初めて提出されました。 その後、 理事会、 労働者、 地域社会と協議を重ね、 開発シンポジウムでも議論されています。 社会保障の改革と年金の改革は 一体でなければ機能しないため、 新しい社会保障法案と年金改革法案を 国会に同時に提出するとされています。 暮らしの側の手当ても進んでいます。 十二月には、 退院しても安全に帰る先のない患者、 つまり高齢の患者や障害のある人のために、 移行施設(Transition Facility)が開かれました。 ペリリュー州に常勤の医師が置かれ、 病院では検査室の拡張、 放射線設備の更新、 MRIとCTの導入、 酸素プラントの改善、 電子カルテと在庫管理の刷新が行われています。

この記述の出どころ
  1. Social Assistance Payments(社会扶助の支払い)/パラオ共和国 財務省 歳入税務局(BRT)(英語)
  2. State of the Republic Address, July 22, 2026(施政方針演説)/パラオ共和国 大統領府(英語)

この国の人口と寿命

65歳以上の割合11.4%
75歳以上の割合3.1%
平均寿命69.4
65歳時点の平均余命13.9

パラオの年齢別人口パラオの平均寿命

日本と比べる

項目パラオ日本
65歳以上の割合11.4%29.8%
75歳以上の割合3.1%17.2%
平均寿命69.4歳84.9歳
65歳時点の平均余命13.9年22.6年
国連人口部 World Population Prospects 2024(中位推計)より

日本は、介護にかかるお金を保険でまかなう国です。40歳になった月から全員が保険料を払い、65歳以上になると原因を問わず、40歳から64歳までは老化にともなう決められた病気にあたるときに使えます。運営しているのは市町村と特別区で、国ではありません。

使ったサービスの費用のうち、本人が払うのは原則1割です(所得が高い人は2割・3割)。残りは保険から出ます。介護そのものを現金で受け取るしくみは無く、給付されるのはサービスです。

日本の制度をもっと詳しく
日本の介護制度の解説は、姉妹サイト「介護の窓口」にあります。どちらも株式会社京谷商会が運営しています。

ほかの国の介護・福祉制度

このページは国連加盟193か国ぶんあります。パラオに近いところから並べました。「未」が付いている国は、まだその国の言葉の一次資料にあたれていないので、 制度の本文がありません。

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出典
  1. United Nations, World Population Prospects 2024(国連経済社会局人口部。中位推計)
  2. 介護保険法(平成九年法律第百二十三号)(デジタル庁 e-Gov 法令検索。第3条・第9条・第41条)