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アイルランドの介護・福祉制度

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アイルランドは2024年時点で人口526万人、 そのうち65歳以上が15.9%、75歳以上が7.1%を占めます。

施設の費用を分け合う仕組みがある

入所介護の費用は、2009年の法律に基づく仕組みで分け合います。 本人が収入の一定割合と資産の一定割合を毎年払い、残りを国が持ちます。 自宅については、評価に入れる期間に上限があります。 夫や妻が住み続けている場合は、その割合がさらに下がります。 上限を過ぎたあとは、入所が続いていても自宅を理由とした支払いは増えません。 家をすべて失うことにはならない、という線を先に引いたことで、 制度の見通しが立ちやすくなりました。 費用の話を先に片付けてから入所を決められる点が、この仕組みの利点です。

在宅には長く法律の裏づけが無かった

施設には法律に基づく仕組みがあるのに、 自宅で受ける支援には長い間それがありませんでした。 予算の範囲で配られるもので、権利として求められるものではなく、 地域によって待つ期間が大きく違いました。 施設に入るほうが手続きの見通しが立つ、という逆さまの状態が続いてきました。 本人は家にいたいのに、制度の側が施設を選ばせてしまう。 この歪みが長く指摘されてきました。 在宅の支援を担う事業者にも、施設のような登録や検査の仕組みがありませんでした。 誰がどんな基準で家に入っているのかを、行政が把握していない状態です。

2026年に在宅事業者の登録制ができた

2026年に成立した法律で、 在宅の支援を提供する事業者に登録が義務づけられました。 規則で定める最低限の要件を満たし、 国の機関が作る基準に従うことが求められます。 施設の検査を担ってきた機関が、在宅の事業者も見ることになります。 施設と在宅で別々だった監督の仕組みが、ひとつにそろう形です。 これは在宅の給付そのものを権利にするものではありません。 質を測る土台を初めて置いたもので、 給付の仕組み自体はこれから設計されることになっています。

介護している人への給付

家族を介護している人への給付があります。 収入を見る給付と、直前まで働いていたことを条件にする給付が並んでいます。 介護のために仕事を離れた人が、 一定の期間だけ受け取れる形も用意されています。 仕事に戻る道を残すという考え方です。 どちらも、介護に費やす時間に見合う額ではないという指摘が続いています。 在宅の支援が薄いぶんを家族が埋めており、 その家族への手当てもまた薄い、という重なりが残っています。

この記述の出どころ
  1. Nursing Homes Support Scheme Act 2009/アイルランド 法令集(Irish Statute Book)(英語)
  2. Fair deal scheme/アイルランド 保健サービス局(HSE)(英語)
  3. Health (Amendment) (Home Support Providers) Act 2026/アイルランド 国会(Oireachtas)(英語)
  4. Department of Health/アイルランド 保健省(英語)

この国の人口と寿命

65歳以上の割合15.9%
75歳以上の割合7.1%
平均寿命82.6
65歳時点の平均余命20.6

アイルランドの年齢別人口アイルランドの平均寿命

日本と比べる

項目アイルランド日本
65歳以上の割合15.9%29.8%
75歳以上の割合7.1%17.2%
平均寿命82.6歳84.9歳
65歳時点の平均余命20.6年22.6年
国連人口部 World Population Prospects 2024(中位推計)より

日本は、介護にかかるお金を保険でまかなう国です。40歳になった月から全員が保険料を払い、65歳以上になると原因を問わず、40歳から64歳までは老化にともなう決められた病気にあたるときに使えます。運営しているのは市町村と特別区で、国ではありません。

使ったサービスの費用のうち、本人が払うのは原則1割です(所得が高い人は2割・3割)。残りは保険から出ます。介護そのものを現金で受け取るしくみは無く、給付されるのはサービスです。

日本の制度をもっと詳しく
日本の介護制度の解説は、姉妹サイト「介護の窓口」にあります。どちらも株式会社京谷商会が運営しています。

ほかの国の介護・福祉制度

このページは国連加盟193か国ぶんあります。アイルランドに近いところから並べました。「未」が付いている国は、まだその国の言葉の一次資料にあたれていないので、 制度の本文がありません。

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出典
  1. United Nations, World Population Prospects 2024(国連経済社会局人口部。中位推計)
  2. 介護保険法(平成九年法律第百二十三号)(デジタル庁 e-Gov 法令検索。第3条・第9条・第41条)