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ウルグアイの介護・福祉制度

公開  最終更新

ウルグアイは2024年時点で人口339万人、 そのうち65歳以上が16.0%、75歳以上が7.7%を占めます。

ケアを国の制度として法律で作った

ウルグアイは二〇一五年の法律で、 国家統合ケア制度を作りました。 中南米で、ケアを一つの制度として法律に書いた早い例です。 対象は四つです。 子ども、人の助けが要る障害のある人、人の助けが要る高齢者、 そしてこれらの人を世話している人自身です。 世話をする側を制度の対象に入れたところが、この法律の考え方をよく表しています。 運営は省庁をまたぐ会議体が担い、 事務は社会開発省に置かれた部局が持ちます。 保健、教育、労働、社会保障の担当が同じ場で決める形にして、 ケアが省庁の隙間に落ちないようにしています。

重い依存には個人アシスタントが付く

制度の中心にある給付の一つが、個人アシスタントです。 重い依存があると認定された人に、 訓練を受けて登録された介助者を付けます。 費用は所得に応じて国が負担し、 高い所得の人は自己負担が増える形です。 始めたときは対象の年齢を区切っていました。 若い層と、非常に高齢の層から入り、 そこから中間の年齢へ少しずつ広げてきています。 一度に全員を対象にせず、 財源と担い手の数に合わせて広げる進め方を取っています。 誰を介助者にするかは本人が選べますが、 所定の研修を修了して登録簿に載っていることが条件です。

日中の居場所と、遠隔の見守り

依存の程度が軽い人には別の給付が用意されています。 日中センターは、 一人で家にいるのが難しい高齢者が昼のあいだ過ごす場です。 食事、体を動かす活動、健康の見守りが付きます。 公立と、国が契約した民間の施設があります。 遠隔の見守りは、 家に通報の装置を置いて、 転倒や体調の急変のときに連絡が入る仕組みです。 一人暮らしで、まだ介助者を常時必要とはしない人に向けたもので、 施設に入る時期を遅らせることを狙っています。 依存の重さに応じて給付を段階的に分けているのが、この制度の設計です。

世話をする仕事として認め、訓練と登録を義務づけた

ウルグアイの制度がもう一つ力を入れているのが、 ケアの仕事の職業化です。 それまで無資格・低賃金で担われていた在宅の世話を、 訓練の課程を作り、修了した人を登録し、 労働者としての権利を持つ仕事として位置づけ直しました。 介助者は労働法の保護を受け、社会保障にも加入します。 背景には、ケアの負担が女性に偏っているという問題意識があります。 家庭の中で無償で行われていた仕事を制度の外に置いたままにせず、 公的な仕事として引き受けるという方向です。 制度は数年ごとに国の計画としてまとめ直され、 対象の広げ方と財源の見通しが更新されています。

この記述の出どころ
  1. Ley 19.353(国家統合ケア制度の創設)/ウルグアイ 官報・出版局(IMPO)(スペイン語)
  2. Sistema Nacional Integrado de Cuidados/ウルグアイ政府(gub.uy)(スペイン語)
  3. Ministerio de Desarrollo Social/ウルグアイ 社会開発省(スペイン語)

この国の人口と寿命

65歳以上の割合16.0%
75歳以上の割合7.7%
平均寿命78.3
65歳時点の平均余命19.0

ウルグアイの年齢別人口ウルグアイの平均寿命

日本と比べる

項目ウルグアイ日本
65歳以上の割合16.0%29.8%
75歳以上の割合7.7%17.2%
平均寿命78.3歳84.9歳
65歳時点の平均余命19.0年22.6年
国連人口部 World Population Prospects 2024(中位推計)より

日本は、介護にかかるお金を保険でまかなう国です。40歳になった月から全員が保険料を払い、65歳以上になると原因を問わず、40歳から64歳までは老化にともなう決められた病気にあたるときに使えます。運営しているのは市町村と特別区で、国ではありません。

使ったサービスの費用のうち、本人が払うのは原則1割です(所得が高い人は2割・3割)。残りは保険から出ます。介護そのものを現金で受け取るしくみは無く、給付されるのはサービスです。

日本の制度をもっと詳しく
日本の介護制度の解説は、姉妹サイト「介護の窓口」にあります。どちらも株式会社京谷商会が運営しています。

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出典
  1. United Nations, World Population Prospects 2024(国連経済社会局人口部。中位推計)
  2. 介護保険法(平成九年法律第百二十三号)(デジタル庁 e-Gov 法令検索。第3条・第9条・第41条)