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ジンバブエの介護・福祉制度

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ジンバブエは2024年時点で人口1,663万人、 そのうち65歳以上が3.6%、75歳以上が1.1%を占めます。

福祉の入口になる三つの法律

ジンバブエの社会福祉は、 三つの法律を軸に動いています。 一つ目が社会福祉扶助法(Social Welfare Assistance Act, Chapter 17:06)です。 困窮した人や貧窮した人のうち、 次のいずれかに当たる人に扶助を認めます。 60歳を超えている人。 身体障害がある人、または知的な障害がある人。 継続的な不健康の状態にある人。 そして困窮した人の被扶養者、 または自分の面倒を見ることができない人です。 二つ目が高齢者法(Older Persons Act, Chapter 17:11)で、 65歳以上の高齢者に対する給付の根拠になっています。 三つ目が1992年に制定された障害者法 (Disabled Persons Act, Chapter 17:01)です。 これらを担当するのは公共サービス・労働・社会福祉省で、 社会福祉の事業は社会開発局と障害問題局の二つが担います。 省は国内のすべての州と地区に事務所を持ち、 特に社会福祉の部門は全国に行き渡っています。

65歳以上への給付と、暮らしの側の支え

高齢者法に基づく給付は、 施設で暮らす高齢者に向けたものです。 省は高齢者のための施設を通じて、 一人あたり給付(per Capita Grant)を出します。 これは施設で介護を受けている脆弱な高齢者のための、 月ごとの維持手当です。 額は入所者一人につき月ごとに決められ、 その人が施設で過ごした日数をもとに計算されます。 施設そのものにも、 収容できる人数に応じて計算した管理費の補助が、 年に1度支払われます。 施設の外で暮らす高齢者にも道があります。 現金給付事業、 食料不足緩和策、 そして医療扶助といった、 いくつかの社会的な安全網が用意されています。 食料不足緩和策は、 気候変動や感染症、 その他の自然災害による食料不足に対処するための事業です。 地区を選ぶときは、 ジンバブエ生計評価委員会(ZIMLAC)の結果を、 地区ごとの調査、貧困の評価、 食料安全保障の指標報告手法(CARI)、 作物と家畜の調査と突き合わせて決めます。 対象になるのは、 食料が乏しく働き手が限られた世帯です。 高齢者が世帯主の世帯、 障害のある人が世帯主の世帯、 子どもが世帯主の世帯、 慢性の病気を抱える人がいる世帯、 扶養率の高い女性世帯主の世帯、 孤児を多く預かる大きな世帯などが挙げられています。 国家開発戦略1は、 脆弱な人々の少なくとも65パーセントに 社会的保護を届けることを目標に掲げています。

医療費のバウチャー AMTO

医療にかかる費用を助ける仕組みが、 医療扶助命令(Assisted Medical Treatment Order、略してAMTO)です。 政府はこの事業を通じて、 きわめて貧しい世帯、 障害のある人、 重い病気の人、 そして脆弱な子どもの医療費を負担します。 対象になる人の範囲は、 社会福祉扶助法(Chapter 17:06)の定めから引かれています。 受け取り方はバウチャーの形です。 社会開発局が受給者に治療のバウチャーを渡し、 それを使って治療を受けます。 使えるのは政府の病院だけです。 申請は自分から行います。 医療を必要とする人が、 地区の社会福祉事務所を通じて申し込みます。 これに加えて、 病院の紹介制度と地域からの紹介という別の入口もあり、 貧困のなかにいる人が届きやすいようにしてあります。 省はこのほか、 国内にいる17,000人以上の難民と庇護申請者にも 社会的保護を届けています。 人身取引の被害者、 立ち往生した移住者、 困窮した外国籍の人、 送還された人といった、 移動のなかで弱い立場に置かれた人も対象です。 ハラレとブラワヨの2か所に移住者資源センターが置かれています。

障害の定義と、障害問題局の仕事

障害者法(Chapter 17:01)の第2条は、 障害のある人をこう定めています。 身体、精神、または感覚の障害がある人。 これには視覚、聴覚、言語の機能障害が含まれます。 そしてその障害が、 物理的、文化的、または社会的な障壁を生じさせ、 社会の他の構成員に開かれている活動、事業、雇用の分野に、 他の構成員と対等な水準で参加することを妨げているもの。 障害という状態そのものではなく、 それが障壁を生んで参加を妨げている、 というところまでを含めた定義になっています。 障害問題局は、 障害のある人の権利に関する条約(UNCRPD)の実施を調整し、 障害に関する他の法令と政策を束ね、 国内の障害に関わる課題を統括するために置かれました。 国家障害委員会(National Disability Board)の仕事には、 立ち入りのできない建物に対して調整命令を出すこと、 障害のある人の福祉とリハビリテーションを改善する施策と政策を作ること、 それらの施策を絶えず見直して経験に照らして再評価すること、 そしてリハビリテーションと福祉の事業の予算見積もりを 大臣が作るのを助けることが挙げられています。 サービスを受けるための手続きは、 全国に広がる社会福祉の地区事務所を通じて申請する形です。 本人が申請できますが、 未成年の場合は障害のある子どもの親か保護者が申請します。 必要な書類は、 出生証明書、 国民身分証明書、 そして政府の病院が出した障害の証明です。

この記述の出どころ
  1. Department of Social Development(社会開発局 社会的保護・医療扶助・高齢者への給付・現金給付)/ジンバブエ 公共サービス・労働・社会福祉省(英語)
  2. Disability Affairs Department(障害問題局 障害の定義・国家障害委員会・申請の手続き)/ジンバブエ 公共サービス・労働・社会福祉省(英語)
  3. About us / The Ministry(省の任務と部局の構成)/ジンバブエ 公共サービス・労働・社会福祉省(英語)
  4. Employment Services and Promotion(雇用サービス・促進局 移住者資源センター)/ジンバブエ 公共サービス・労働・社会福祉省(英語)

この国の人口と寿命

65歳以上の割合3.6%
75歳以上の割合1.1%
平均寿命63.1
65歳時点の平均余命13.3

ジンバブエの年齢別人口ジンバブエの平均寿命

日本と比べる

項目ジンバブエ日本
65歳以上の割合3.6%29.8%
75歳以上の割合1.1%17.2%
平均寿命63.1歳84.9歳
65歳時点の平均余命13.3年22.6年
国連人口部 World Population Prospects 2024(中位推計)より

日本は、介護にかかるお金を保険でまかなう国です。40歳になった月から全員が保険料を払い、65歳以上になると原因を問わず、40歳から64歳までは老化にともなう決められた病気にあたるときに使えます。運営しているのは市町村と特別区で、国ではありません。

使ったサービスの費用のうち、本人が払うのは原則1割です(所得が高い人は2割・3割)。残りは保険から出ます。介護そのものを現金で受け取るしくみは無く、給付されるのはサービスです。

日本の制度をもっと詳しく
日本の介護制度の解説は、姉妹サイト「介護の窓口」にあります。どちらも株式会社京谷商会が運営しています。

ほかの国の介護・福祉制度

このページは国連加盟193か国ぶんあります。ジンバブエに近いところから並べました。「未」が付いている国は、まだその国の言葉の一次資料にあたれていないので、 制度の本文がありません。

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出典
  1. United Nations, World Population Prospects 2024(国連経済社会局人口部。中位推計)
  2. 介護保険法(平成九年法律第百二十三号)(デジタル庁 e-Gov 法令検索。第3条・第9条・第41条)