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エチオピアの介護・福祉制度

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エチオピアは2024年時点で人口1億3,206万人、 そのうち65歳以上が3.2%、75歳以上が1.0%を占めます。

民間で働く人に年金が届くまで

エチオピアで民間の従業員に年金の仕組みができたのは、 2011年のことです。 2011年6月24日、 連邦官報(Federal Negarit Gazeta)第17年第79号に、 布告715/2011「民間組織従業員年金布告」が載りました。 それまで年金は公務員のものでした。 この布告が、 民間組織で働く人のための年金制度と年金基金を初めて作ります。 現行の法律は、 2022年3月18日の連邦官報第28年第16号に載った 布告1268/2022です。 名前は同じ「民間組織従業員年金布告」ですが、 対象の広さが変わりました。 布告715/2011では、 対象は民間組織に常勤で雇用されて給与を受ける人でした。 布告1268/2022では、 民間組織で45日以上給与を支払われて働く人になります。 短い期間で働く人を、 制度の内側に入れる書き換えです。 制度を運営するのは、 民間組織従業員社会保障庁(POESSA)です。

拠出は雇用主11パーセント、従業員7パーセント

布告1268/2022の第10条が、 拠出の率を決めています。 従業員の給与を基礎として、 雇用主が11パーセント、 従業員が7パーセントです。 納め方は第12条にあります。 民間組織は従業員の拠出を給与から差し引き、 自分の拠出を足して、 毎月まとめて年金基金に納めます。 期限は、 給与を支払う月の末日から30日以内です。 遅れたときの扱いも書かれています。 未納の拠出には、 銀行の預金利率で計算した利息に加えて、 月5パーセントの過怠金がつきます。 ただし過怠金の総額は、 未納の拠出の総額を超えることはありません。 罰が元本を上回らないようにしてあります。 集めるのは基金ではありません。 連邦の歳入省、 州の歳入局、 または税を集めるために法律で作られた機関が集めます。 集めた金は、 翌月の最初の10営業日のうちに年金基金へ入れられます。 従業員から差し引くべき拠出を差し引かなかった民間組織は、 その分を自分で払う責任を負います。

60歳と、その手前の道

退職年齢は60歳です。 布告1268/2022の第18条が定めています。 年齢の基準は、 最初に雇用されたときに登録した生年月日です。 あとから年齢や生年月日を変えたり直したりするために出された証拠は、 一切受け付けられません。 入口で決めた年齢がそのまま最後まで使われます。 例外は閣僚会議が決めます。 庁が出した調査に基づいて、 特別な事情のある職種には60歳より高い退職年齢を、 危険な業務や健康と生命に危険が及ぶ業務に就く人には 60歳より低い退職年齢を定めることができます。 危険な業務での勤続期間は、 実際の期間の2倍まで数えることも認められています。 年金が始まる時期には、 勤続の長さで二つの道があります。 10年以上勤めて雇用契約を終えた人は、 退職年齢に達したときから終身の年金を受け取ります。 25年以上勤めて、 自分の意思による退職などで職を離れた人は、 退職年齢に達する5年前から終身の年金を受け取ります。 長く勤めた人には、 5年早く年金が始まる道が開いています。

年金額の決め方と、制度の外にいる人

年金の額は第20条にあります。 基礎になるのは、 退職の前の3年間に受けていた平均の給与です。 その30パーセントが出発点で、 10年を超えた勤続1年ごとに1.25パーセントが足されます。 ただし直前に給与を引き上げて額を膨らませることはできません。 退職の3年前の月給に対して、 年平均で25パーセントを超える給与を受けていた場合、 25パーセントまでの分しか、 3年平均の計算に入れられません。 いくつかの禁止も書かれています。 雇用契約がどんな理由で終わっても、 納めた拠出は民間組織にも従業員にも払い戻されません。 給付を受ける権利は、 債務の担保にすることも、 相続その他の方法で譲り渡すこともできません。 制度の外に置かれる人もいます。 庁の説明によれば、 60歳以上の民間組織従業員、 政府間の国際機関と外国政府の外交使節団の職員、 家事使用人、 自分の名義で組織を開いて人を雇う経営者や所有者、 そして外国籍の人は、 この年金制度に含まれません。 逆に、 希望すれば入れる人たちもいます。 宗教団体とその職員、 政治団体とその職員、 そして正規の雇用の形を持たない働き方をしている人です。

この記述の出どころ
  1. የግል ድርጅት ሠራተኞች ጡረታ አዋጅ ቁጥር 1268/2014(布告1268/2022 民間組織従業員年金布告・連邦官報第28年第16号)/エチオピア 民間組織従業員社会保障庁(POESSA)(アムハラ語・英語)
  2. አዋጅ ቁጥር 715/2003(布告715/2011 民間組織従業員年金布告・連邦官報第17年第79号)/エチオピア 民間組織従業員社会保障庁(POESSA)(アムハラ語・英語)
  3. Pension(年金 加入の範囲・拠出の納付・給付の請求)/エチオピア 民間組織従業員社会保障庁(POESSA)(アムハラ語)
  4. Proclamation & Regulation(布告と規則の一覧)/エチオピア 民間組織従業員社会保障庁(POESSA)(アムハラ語)
  5. About us(省の設置と所掌)/エチオピア 労働技能省(MoLS)(英語)

この国の人口と寿命

65歳以上の割合3.2%
75歳以上の割合1.0%
平均寿命67.6
65歳時点の平均余命14.7

エチオピアの年齢別人口エチオピアの平均寿命

日本と比べる

項目エチオピア日本
65歳以上の割合3.2%29.8%
75歳以上の割合1.0%17.2%
平均寿命67.6歳84.9歳
65歳時点の平均余命14.7年22.6年
国連人口部 World Population Prospects 2024(中位推計)より

日本は、介護にかかるお金を保険でまかなう国です。40歳になった月から全員が保険料を払い、65歳以上になると原因を問わず、40歳から64歳までは老化にともなう決められた病気にあたるときに使えます。運営しているのは市町村と特別区で、国ではありません。

使ったサービスの費用のうち、本人が払うのは原則1割です(所得が高い人は2割・3割)。残りは保険から出ます。介護そのものを現金で受け取るしくみは無く、給付されるのはサービスです。

日本の制度をもっと詳しく
日本の介護制度の解説は、姉妹サイト「介護の窓口」にあります。どちらも株式会社京谷商会が運営しています。

ほかの国の介護・福祉制度

このページは国連加盟193か国ぶんあります。エチオピアに近いところから並べました。「未」が付いている国は、まだその国の言葉の一次資料にあたれていないので、 制度の本文がありません。

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出典
  1. United Nations, World Population Prospects 2024(国連経済社会局人口部。中位推計)
  2. 介護保険法(平成九年法律第百二十三号)(デジタル庁 e-Gov 法令検索。第3条・第9条・第41条)