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シンガポールの介護・福祉制度
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シンガポールは2024年時点で人口583万人、 そのうち65歳以上が13.7%、75歳以上が5.2%を占めます。
貯蓄と保険と扶助を、三層で組む
シンガポールの医療と介護は、自分で積み立てた口座、保険、そして困窮者への扶助という 三つの層で組み立てられています。 働いている間に強制的に積み立てるMediSave、 高額な医療費に備えるMediShield Life、 それでも払えない人を助けるMediFundが、その三層です。 自助を土台に置き、公費は最後に回すという考え方が徹底しており、 北欧型ともドイツ型とも異なる形になっています。
CareShield Lifeで、終身の現金給付を入れた
介護に関しては、2020年にCareShield Lifeが始まりました。 一定の年より後に生まれた人は30歳になると自動的に加入します。 それより前に生まれた人は、従来のElderShieldから移るかどうかを選べます。 重い障害の状態になったと認められると、亡くなるまで毎月現金が出ます。 判定は日常生活の基本動作のうちいくつが自分でできないか、という基準によります。 サービスそのものを給付するのではなく現金を出す形なので、 その使い道は本人と家族が決めます。
家族が介護することを、前提として設計している
シンガポールの制度は、家族が介護を担うことを制度の外に置きません。 家で介護する世帯への助成や、外国人家事労働者を雇う際の負担軽減など、 家族が介護し続けられるようにする手立てが並んでいます。 介護施設への入所は、まず家庭で支えることを試みたうえでの選択肢として位置づけられています。 補助は世帯の所得と資産を調べたうえで額が決まり、支払える人には支払ってもらう形が貫かれています。
AICが、ばらばらのサービスをつなぐ
在宅ケア、通所、施設、リハビリといったサービスは多くの事業者が担っており、 その間をつなぐ役割をAIC(Agency for Integrated Care)が受け持っています。 病院を出たあとの行き先を手配する、 利用者に合うサービスを探す、事業者の質を見るといった仕事が、この一つの機関に集まっています。 供給を国が直接抱えるのではなく、調整の機能を国が握るという組み立てです。
- Ministry of Health Singapore — Schemes and Subsidies/シンガポール保健省(英語)
- CareShield Life/シンガポール政府(英語)
- Agency for Integrated Care/シンガポール統合ケア機構(英語)
この国の人口と寿命
日本と比べる
| 項目 | シンガポール | 日本 |
|---|---|---|
| 65歳以上の割合 | 13.7% | 29.8% |
| 75歳以上の割合 | 5.2% | 17.2% |
| 平均寿命 | 83.9歳 | 84.9歳 |
| 65歳時点の平均余命 | 21.5年 | 22.6年 |
日本は、介護にかかるお金を保険でまかなう国です。40歳になった月から全員が保険料を払い、65歳以上になると原因を問わず、40歳から64歳までは老化にともなう決められた病気にあたるときに使えます。運営しているのは市町村と特別区で、国ではありません。
使ったサービスの費用のうち、本人が払うのは原則1割です(所得が高い人は2割・3割)。残りは保険から出ます。介護そのものを現金で受け取るしくみは無く、給付されるのはサービスです。
日本の介護制度の解説は、姉妹サイト「介護の窓口」にあります。どちらも株式会社京谷商会が運営しています。
- 世界の介護制度と日本の違い/保険でまかなう国・税でまかなう国・自助を軸にする国の分かれ方
- 介護保険とは?/日本の介護保険のしくみ。誰が払い、誰が使えるか
- 介護保険の自己負担割合/1割・2割・3割の分かれ目と、上限のしくみ
ほかの国の介護・福祉制度
このページは国連加盟193か国ぶんあります。シンガポールに近いところから並べました。「未」が付いている国は、まだその国の言葉の一次資料にあたれていないので、 制度の本文がありません。
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- United Nations, World Population Prospects 2024(国連経済社会局人口部。中位推計)
- 介護保険法(平成九年法律第百二十三号)(デジタル庁 e-Gov 法令検索。第3条・第9条・第41条)